Latest update: August 15, 2019

ドクトル浅野目のネイチャートーク:VOICE 2011 Vol. 109
「マウンティンストリームウオーク」
 マウンティンストリームウォークには色々なスタイルがある。
 ますシャワークライミングとは渓谷(ravine)峡谷(gorge)に出現する滝を登る事で関西では比良山系や大峰や大台山系に美しい滝が目白押しである。
 そもそも深谷を登る事を「遡行」と言うが、これは日本独特のアウトドアスポ-ツで、スイスアルブス等氷河を持つ山や、熱帯雨林等の様に蛭やピラニアが棲んでいる谷では考えられない話である。
 シャワークライミングでは多少のロッククライミングやザイルワーク等の技術を必要とするが中級程度であればアルパインガイド付きで楽しむ事が出来る。とにかく、一度体験するとやみつきになる人が多い。
 日本で有名な深い峡谷(canyon)は北アルプスの黒部上ノ廊下であろう。これほどのスケールになると2~3日のキャニオントレッキングとなり、ザイルを使った徒歩・ヘつり・高巻き・泳き・アプザイレン等の技面はもちろんの事さらに水温も低いので体力や体温も奪われる。やはり、上級向きであろう。私が30代の頃1年閻のトレーニング(ロッククライミング、シャワークライミング、渓谷キャンブ、体カトレーニング等々)をクリアした22名をガイドした事が懐かしい思いでである。
 シャワークライミングやキャニオントしツキングに比ベリバーウォーキングといいうのは谷歩きの入門バージョンで、子供から老人まで楽しめる為、夏のネイチャーガイドとして大変人気がある。その上に特別な装備は必要なく、足元にスニーカーの上から綿ソックスを瞑lブばよくあとは水はけの良い服装だけだ。マウンテンストリームをジャパジャバと歩き時にはわさと深みに入ったり泳いだりする。シャワークライミングこそないが夏の暑さの中で涼しいハイキングは楽しい。
report


ドクトル浅野目のネイチャートーク:VOICE 2011 Vol. 108
「プランター栽培」
 プランター栽培の事をコンテナ栽培又は鉢植えとも言う。人は植物(生き物)を育てる事に夢を持つ動物らしい。たしかにジグゾーバズル、プラモデルと違って相手は生き物だから奥が深いのだ。子供にせよペットにせよ植物と同じで過保護ほ厳禁である。今回はプランター栽培の考え方や育て方について知っているようで知らない事を書いておく。
☆ステッフⅠ
 そもそも植物を地面(土壌}から切り難して育てる事に無理がある。なぜなら地下から蒸発してくれる水分やもともと生息している微生物群の恩恵を受けらないからプランターの中で如何に自然に近い微生物のユートピアを作り上げる必要がある,
☆ステッフⅡ
 フランターの上は基本的に真砂土40%腐葉土又はバーク堆肥50%燻炭6%配合油粕4%で完成だが、問題は腐葉土またはバーク堆把の質であり少しでもカビ臭がしたり未完熟の枝やチップの多いものは使用しない事。有効微生物の多い堆肥は甘い香りかもしくは森の中の腐菜土の匂いがするものである「燻炭」とは稲のもみ殻を炭にしたものでペーハーコントロールに使うもので少なくても3~4年は持続する。農家は生産コストを抑える為に石灰を多用するが、やがて土が粘土質こなって微主物が住みにくく成ってくるリスクがある。「配合油粕」とは油粕100%のもので無く、カルシウム等の微量要素配合のものでバウダー状のものは元杷に使い、固形のものは置き肥に利用する。
☆ステッフⅢ
 植物は朝、水分を蒸発させて光合成の体制に入るので水やりは日が沈むまで決してやってはいりない。特に夏場は植物が脱水状態でうなだれているのを見だら、その日の夕方にたっぶりと水やりをして次にうなだれる迄やらない事すなわちこまめに水をやると弱々しい体質になり、根腐れや害虫を呼び寄せる事になる。又植物は気圧を感知しているので軒先等雨のかからないプランターには自然に従って雨降り時に水やりをすること。
☆ステッフⅣ
 移植、剪定、挿し木等植物をさわるのは春と秋のみで夏はそのままにする事。又大きなコンテナに移植する場合は根まわりの土を3分の1は残して、新しい土を入れる。新しい土になじます為に水をたっぶりと与える事。以上で一般的な育て方を紹介しだが特にはブルーベリーの様に「酸性」を好む植物や水分を必要としないもの等の栽培方法等ののアドバイスをする。
☆ニュース
 化学把料で有名なハイボネックス社から最近発売された有機質のサプリをテストしていたが大変良いので紹介する。海のミネラルすなわろ魚、貝、海草を加工したカルシウムやミネラルたつぶりの「サブリ」でプランター等の置き肥として大変効果的で経済性も艮い、プランターにまいだサブリが見えなくなれば又少し追加すればよく、ワンシーズン3~4回が目安である。


ドクトル浅野目のネイチャートーク:VOICE 2011 Vol. 107
「中高年の登山」
 昔、芳野光彦と安久一成という有名登山家がいだ。
 芳野氏は体力とねばりの重登山家と呼ばれ、安久氏は技術派のロッククライマーとして名をとどろかせていた。芳野氏はあらゆる困難を想定し完璧以上とも思われる装備で山に挑んでいた。一万、安久氏は早くもヨーロッパの考え方を取り入れ「スピードこそ安全」をポリシーにあらゆる無駄を排除した軽量装備主義者であった。その頃、私もロッククライマーとして安久氏を見習い装備の軽量化に専念していだのである。今は65歳、クライマーの面影も色あせ体力の低下を自覚しているところである。
 私の装備に対する考えは次の通りである。靴は一足800g以内を目標とする事。その為には化学繊維のキャンバス地にゴアテックスをラミネートしてものをすすめる。中高年はバランスと足さばきが鈍くなっているので、岩の上に立った時その位置が靴底ではっきりと感じ取らなければならない。ソックスは水に濡れても保温力の落ちないウール100%、又はアクリルとの混紡でも良い。リュックサックはポケットの少ないシンプルな物を選び、更にワエストペルトやアジャストベルトのテープ類は無駄な長さをカットする事。防寒着はフリースやダワンよりも薄手のウールセーターの方が軽い。食器類はアルミかチタンの三組食器以外は必要なし。ステンしスのコップ等を持つのはもってのほかである。下首はシルクかウールが一番。だがクロロファイバー等のアクリル系でも代用できる。上着は綿製品はすべてご法度である。シェラフ、シェラフカバ-、レインウェア、レインカバー、スパッツ等の収納袋は家に置いて行く事。又、共同装備で持つ食料等の不要なパッケージは取り除いておく事。タオルよりも日本手ぬぐい、手ぬぐいよりもバンダナが更に軽い。現在の私の装備は、リュック45リットルで950g、三組食器105g、サバイバルキット360g、雨貝上下650g、セータ-270g、スパッツ123g、薄手ジャンバー150g、ヘッドランブ100g、シュラフスリーシーズン1270g、マット500g、シェラフカバ-300g、非常食150g。日帰り登山の目標重量は2500gプラス弁当水筒である。
 登山に対して私の基本的な考え方は「不便を楽しむ」事と「自分に責任を持って生きて帰る」まである。軽量化はいかに体力を温存するかにかかわってくるのだ。